『泣ける競馬』につぐ、第2弾
競馬ライター平松さとし氏の著書、『沁みる競馬』が今年の5月に発刊されていたことを知り、遅ればせながら購入。読了しました。
発刊されていたことに気が付かなかったのは不覚でした…
ブログ主は普段、リアル書店で本を買うことが多いのですが、春先には本屋に行くことが出来ず見過ごしていたようです。
ちなみに、本書の表紙はこちら。
相変わらず、表紙のインパクトは絶大です。
つの丸先生、すげえ。すげえよ。
本書は一昨年に発刊された『泣ける競馬』の第2弾という位置づけになっています。『泣ける競馬』についてはジャケ買いのような気分で買っていましたが、今回は前作『泣ける競馬』が良かったからリピート購入になるのかな。
前作と同様、簡単に観想を綴りたいと思います。
【参考】前作『泣ける競馬』のレビューはこちら
『沁みる競馬』 著:平松さとし
概要
前書きでも書きましたが、本作は前作『泣ける競馬』の第2弾という位置づけで、ジョッキーをはじめとする競馬関係者(ホースマン)の31編のエピソードが掲載されています。
前作でも一流馬の厩務員にスポットライトを当てるなど、心にグッとくる話が沢山掲載されていましたが、今回もその構成をなぞっています。競馬ライターの第一人者である平松さとし氏の本領発揮、といった感じです。
本書の推薦ポイント
本書の冒頭で平松さとし氏は
『必ずしも”泣ける話”ではなくても、”沁みる話”を加えて1冊の本にした』
と綴っておられますが、確かにそうですね。
前作は読んでいてウルッと来そうになるエピソードが多かったですが、今作は正直申し上げて、あまりそういうエピソードは無かったような。あくまで個人的な感想ですが。
ただ、前作との違いという意味で書くと、今作は海外競馬に携わるホースマンのエピソードが増えた印象を受けました。このあたりは海外を取材で飛び回っている氏でなければ知らないエピソードばかりで非常に面白い!
海外で奮闘する日本人ホースマンの話は、日本競馬を世界レベルへと導くことに一役も二役もかっている彼らに向けた氏からのエールなのでしょう。
特によかったエピソード
31のエピソードの中で、その中でもよかったのは…やっぱりエピソード1の福永ジョッキーのエピソードかな。
「父の名前でこの世界に入った」
そんな書き出しで始まる物語。
コントレイルで皐月賞とダービーを制し、2週間後には3冠を達成するであろうと言われている福永ジョッキーが、親の七光りと言われながらも如何に成長していったのか。
キングヘイローやネオユニヴァースの話はちょっと競馬が好きな人なら聞いたことがある話かもしれません。ブログ主は2頭ともギリギリ世代的に被っていませんが、改めて読むと「福永ジョッキーはきつい状況だったろうな」と素直に思います。
もちろん簡単ではありませんが、3冠を達成して報われてほしい。応援します。
電車では表紙を外すのがおススメ
以上、読了後の感想でした。
あ、短編ベースになっているので、サクサク読めるのもおススメポイントかも。ブログ主はめっきり少なくなった電車での通勤時間で読みました。
インパクトがある表紙が恥ずかしいときは、カバー外しておくのがおススメです。
なお、裏表紙にも小さめのつの丸先生のイラストが隠れています。