【一口馬主ブログ】一口馬主の雑記帳

零細一口馬主のブログです。ロードサラブレッドオーナーズで2018年に一口馬主デビュー。2019年にユニオンにも入会しました。

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『さらば愛しき競馬』読了~新書らしい競馬本~

角居先生の(おそらく?)最後の競馬本

今日は競馬本を読んだので、その読了感想会です。

昨年、購入していたのに読むことが出来ていなかった『さらば愛しき競馬』を読了しました。栗東の角居先生の(おそらく?)最後の競馬本です。

競馬本/雑誌は種牡馬辞典や厩舎レーダーのようないわゆる『データファイル系』と沁みる競馬や優駿のような『ストーリー読ませる系』の2種類があると思いますが、後者よりの本でした。

小学館新書なのがいかにもですね。

 

『さらば愛しき競馬』:著 角居勝彦

概要

2021年2月で引退して解散することになる角居勝彦厩舎。その角居先生が19年に渡る調教師の経験や裏話を語っています。

面白いのは人、馬、レース、オーナーのように章立てしてフューチャーはしていますが、1つ1つに過剰な思い出話を語ってはいないことかな、と個人的に思います。

いわゆる、自伝的な本かと想像していただけに少し驚きました。

本書の推薦ポイント

概要に書いた内容にも通じるのですが、角居先生の競馬に対する愛が溢れているところですね。サラブレッドが最大の力を発揮出来るような育成方法はもちろんなのですが、厩務員や厩舎のスタッフに対するスタンスなども沢山語られています。

角居先生が名調教師だったゆえんは『経営者視点を持っていたから』と個人的には思いました。気配り、思いやり、ただ勝負や成果にはドライに。

ビジネス書籍として売り出しても良い気すらします。

また、ジョッキーやオーナーとのエピソードでは基本的に褒める内容が多いのも良いですね。気持ちが暗くならない。最後だから「ぶっちゃけよう、言ってやろう」という想いで悪く言ってもおかしくないと思うのですが。立派です。

あ、JRAに対してだけは苦言があったかも。

…よっぽどだったのでしょうか(苦笑)

特に気になった話

ネタバレになってしまうしれませんが、気になった話もいくつか。

 

第1章 馬をめぐる人々

馬のリズムと体重移動の話が語られています。外国人ジョッキーに対する信頼の厚さの裏付けとして読めるので面白いですね。リズムを言い換えれば、息を合わせるということ。日本的な要素に思えます。日本人ジョッキーも頑張ってほしいです。

 

第2章 情報の読み方

意外にも新聞にも目を通しているという角居先生。「上手くいくタラレバが二つも重なれば、上位争いになるでしょう」というコメントが痛快。

ご本人は取材に答えない方だからこそ、フラットに新聞が読めるのでしょうね。

 

第6章 厩舎

サラブレッドの「骨格のダメージと筋肉のダメージ」に対する意見が素晴らしかった。

いわゆる、レースの凡走があった際に発信される「見えない疲れがあった」という競馬ファンにしてみれば「ええ?」と感じる要素の一つの解なのかと個人的には思いました。

また、同章の中で語られている放馬に対する見解もさすがです。「良い放馬と悪い放馬がある」というのは初めて聞きました。結論として書かれている「アクシデントも含めて、調教師はたくさん経験するしかないのです」の言葉が想いですね。

角居厩舎は解散してしまうわけですから…

惜しいよな、やっぱり。