ユニオンオーナーズ2021年募集馬のレビュー
5月31日にユニオンオーナーズの2019年度産駒の募集が締められ、翌日の6月1日に2021年募集馬が公開されていました。恒例の流れです。
今年は先行募集が1頭、それ以外の中央所属馬が43頭、そして新たに始まった地方所属馬が5頭というラインナップになっています。
ただ、ユニオンでは持ち馬のイルクオーレが3歳未勝利で生き残りを賭けている状況でもあり、来年デビューの1歳馬への出資は尻込みしてしまう…とはいえ、チェックしておいて損はありません。今年は例年より少なくなりそうですが、レビューしたいと思います。
今年の一頭目はアスタラビクトリアの2020です。
アスタラビクトリアの2020
父: ドレフォン
母:アスタラビクトリア
母父:ネオユニヴァース
厩舎:寺島良
生産者: ハクレイファーム
一口価格:75,000円
○気になるポイント
ヴィクトワールピサの全妹であるアスタラビクトリアの産駒が去年に引き続いてユニオンで募集になりました。2020年産駒はドレフォンを配合していたんですね。
○参考:去年のアスタラグローリア(アスタラビクトリアの2019)のレビュー
ユニオンオーナーズ2020年度募集馬②【気になる!アスタラビクトリアの2019】 - 【一口馬主ブログ】一口馬主の雑記帳
祖母のホワイトウォーターアフェアから繋がる牝系の魅力については昨年のレビューの記事に譲るとして、今年は父にドレフォンを迎えたことでよりダートを意識した血統へと変わっています。Stormcatの直系であるだけに短距離のイメージも強いせいでしょう。
また、あまり目にしないSharpen Upのクロスも出来ています。どんな馬なのか調べてみたら、マイル路線で活躍した名馬KrisやDiesisの父で、現役時代よりも種牡馬として成功した一頭だったことがわかりました。欧州でも失われつつある血統ともいえ、そのクロスを継ぐ牝馬が近代日本いるのは貴重と言えそうです。
ただ、生産牧場ハクレイファームとしては、本音では牡馬が欲しかったのかもしれませんね。種牡馬になった時、サンデーサイレンスやMr.Prospectorなど、日本の主力血統の血が薄く、また近年力を増しているRobertoやSadler’s Wellsの血がありませんから。もちろん、牝馬でも繫殖牝馬として残したいからユニオンに提供しているのだとは思うのですが。
募集価格は75,000円。ユニオンの牝馬としてはややお高め。
一族の成績は近年はあまり振るわないだけに、半姉のアスタラグローリアの成績で売れ行きが左右されそうな一頭ですね。