ロードの2020年募集馬検討その4
ブログ主が一口あたりの出資金額が高い馬への出資を控えているのは、懐事情の問題も大いにありますが、1頭あたりの出資代金の回収ハードルが上がってしまうことも理由の1つだったりします。
出資した馬が未勝利で終わってしまうと、どんな価格の馬においても1頭あたりの費用は基本的には赤字になります。
「勝ち上がり率なんて関係ない。全馬クラシックタイプに出資して95%が未勝利に終わっても、1頭アーモンドアイに出資出来れば全部チャラ♪」みたいな剛の方もいらっしゃいますが、私はそういう考え方は出来ない軟弱者。
大きな夢を見るよりも、まずは短距離でもダートでもローカルでも、まず勝ち上がってもらって、そこから出資代金の回収率100%をめざして
それいけ、1勝クラス
↓
なんとかがんばれ、2勝クラス
↓
勝ったら拍手、3勝クラス
↓
贅沢言わずにあわよくば、オープンクラス
↓
もはや出走してくれてありがとう、重賞競走
みたいに進んでいってほしいと願うタイプです。
ただ、多くの馬がそうもいかないのも現実。であれば、少しでもその馬が生涯で稼ぐハードルを低いほうがよい。そんなことを思うのです。
だからではありませんが、今日のレビューの馬は悩ましい…
ティアーモの2019(牡)です。
募集No.15:ティアーモの2019(牡)
概要
父:モーリス
母:ティアーモ
母父:キングカメハメハ
一口価格:60,000円
預託厩舎:松下 武士
誕生日:3月2日
測尺(体重・体高・胸囲・管囲):472kg・159.0cm・183cm・20.7cm
所感
母ティアーモはロードで募集され、現役時代は中央で3勝を上げました。募集金額が3.15万円(総額1575万円)というお値打ち価格の馬でしたが、獲得賞金では4000万以上を稼いだわけですから非常に馬主孝行な馬ですね。大事に大事に16戦走り抜き、繁殖に上がっています。
初仔はエイシンフラッシュ産駒、2番仔はヘニーヒューズ産駒、と産みまして、初夏の心配はどこへやら2歳リーディングに踊り出たモーリスを父に迎えて生まれたのが本馬ティアーモの2019です。
配合では、父方と母方の双方の牝系を活かした綺麗なインブリードクロスが特徴的。
サンデーサイレンスの4*3に目が行きがちですが、Lyphardのクロスで重厚さを、Rivermanのクロスで切れ味を、それぞれ補強しているように見えるのが個人的にすごく好みです。芝でもスピードが足らないタイプには見えないですし、ダートで活躍しても驚きません。
また、距離についても短距離はさすがになさそうですが、マイルから長めの距離まで幅広くこなせるように思えます。
そして、比較的早生まれの部類に入るせいか、現時点の測尺の数字は文句なし。松下先生は矢作先生と関りが深かったこともあり、馬の状態が良ければどんどん走らせてくる先生ですので、馬体がしっかりしている牡馬との相性は抜群です。
血統、厩舎、測尺のバランスが合っていて、プロフィールに穴が少ない。非常に魅力的。そんな本馬の一口の価格は?
ずばり、60,000円です。
…そうかぁ。60,000円ですか(涙)
ケイアイファームの強気は感じますが…グッと評価が上がったモーリス産駒とはいえ、モーリスの種付け料は当時400万円。
エイシンフラッシュ産駒の半兄は一口38,900円、ヘニーヒューズ産駒の半姉は一口30,000円。しかも、両馬とも現時点では中央未勝利。
45,000円と言わないまでも、50,000円だったら即決だったんだけどな。
最後まで出資を迷う1頭となりそうな予感がしています。