ロードカナロア産駒でベタベタな馬をチョイス
ここまでPOGの話をしてきましたが、思えばロードカナロアの産駒で気になる馬はあげていませんでした。アーモンドアイが代表馬なのは間違いないですが、産駒の好走距離は1,000メートル~1,600メートルという、父の特徴を継いだ馬が多いのが実際の特徴。そう考えると、POGでは短距離からマイル路線のトップランナーを期待したくなります。
というわけで、この馬はどうでしょう。ハープスターの2019です。
『ハープスターの2019』(牡馬)
馬名:ライラスター
父: ロードカナロア
母: ハープスター
母父:ディープインパクト
厩舎:木村 哲也
生産者: ノーザンファーム
〇POGで気になるポイント
桜花賞馬ハープスターの2番仔です。繁殖して初仔が生まれたのは2016年ですから、3年ぶりの子供ということになります。ハープスターは牝馬としては標準的な大きさの馬でしたが、仔出しには苦労しているようです。
ハープスターの名前を聞いて思い出すのは桜花賞での抜群の末脚です。ほぼ最後方から先頭までぶっこぬく圧巻のパフォーマンス。
凱旋門賞帰国後はその末脚の再現は出来ませんでしたが、それまでに走った国内7レースの内、実に上がり1位は6レースという、「ディープインパクト産駒の牝馬ここにあり」という印象が今でもあります。
そんなハープスターに今回、ロードカナロアが配合されて産まれたのが本馬になります。ロードカナロアの成功配合としては、母がサンデー系牝馬であることに加え、ノーザンダンサー系の血を持っていることがあげられています。有名なのはアーモンドアイのNureyevのインブリードクロスとかですね。
また、近年見直され始めているSadler’s Wellsやその全弟であるFairy Kingもニックスの関係にあります。
本馬の場合、母母父ファルブラヴにFariy Kingを持っていますし、5代血統でもノーザンダンサーの血を強化していますので、配合のポイントはしっかり押さえていますね。
適性的には、ダートか芝で言えば、芝向きな一頭でしょうか。ロードカナロアの産駒はダートでも走りますが、まだ重賞を複数勝ち上がるようなダート上級馬は出てきていません。
また、POG的には割引かもしれませんが、距離については短めで勝負してほしい。母ハープスターは札幌記念やオークスでも好走していますが、やっぱりパフォーマンスは阪神のマイルが一番でしたからね。母ハープスターを思い出すような、切れ味一閃の馬を期待したくなります。
母と同じく夏の中京でデビューし、新潟2歳ステークスに転戦。冬は朝日杯にエントリーしつつ、そこで善戦しても浮気せずにアーリントンカップへ。3歳春はNHKマイルで本命馬になるイメージです。
意外と競合するのかな、どうだろう。人気が読めない一頭です。