ラストクロップも近いハーツクライ
GWに今まで書いていたPOGの記事を見返していて、ハーツクライ産駒をレビューしていないと気が付きました。迂闊でした。
常にディープインパクトとキングカメハメハという二大巨頭と争ってきたがゆえに、順位は万年3位という印象がぬぐい切れませんが、POG期間で活躍する馬最近では増えてきました。
おそらく指名できるのもあと数年。ディープインパクトのように最後の大物に期待したい。
応援の意味も込めて、レビュー。『ナスノシベリウスの2020』です。
『ナスノシベリウスの2020』(牡馬)
父: ハーツクライ
母: ナスノシベリウス
母父:Unbridled's Song
厩舎:武井涼
生産者:ハシモトファーム
〇POGで気になるポイント
産駒の多くが晩成傾向にあるハーツクライ。今年からパーフェクト種牡馬辞典に追加されたコラムによれば、2歳戦の勝ち上がり率は22.2%とあまり高い数字ではありません。たしかに2歳戦から3連勝のハーツクライ産駒とかあまり見ない気がします。
それゆえ、狙うのであればポイントゲッターなどのタイプではなく、大きいホームランを狙えるタイプがいいでしょう。
であれば、と、「近年、日本競馬との相性が抜群な母父Unbridled's Songがいいなあ」と合う馬を探し、本馬を発見しました。一口馬主の老舗グリーンファームで募集されていますね。
母ナスノシベリウスは現役時代に3勝。いわゆるマル外の持ち込み馬で、日本で配合相手を選ばない血統馬だったこともあり、引退後は繁殖入り。初年度の相手に選ばれたのはハーツクライでした。本馬のとっての全姉になるナスノシンフォニーです。
そのナスノシンフォニーも現役時代に3勝。
その後、1年の空胎を経て産んだジャスタウェイ産駒のナスノフォルテもまた2勝。
そして、先日、これまたハーツクライ産駒のアレグロモデラートも勝ち上がり。
つまり、ここまで産んだ産駒4頭がすべて中央勝ち上がりと繫殖牝馬としての優秀さを見せつけています。
ジャスタウェイもまた、ハーツクライ産駒ですから、ハーツクライとの愛所の良さは折り紙つきと言えるでしょう。
FappianoとHaloのそれぞれのインブリードクロスが柔らかさとスピードを主張し、それでいて母父Unbridled's Songから程よい固さをもらっているのが良いのかもしれません。
本馬は母11歳時の待望の牡馬ということで、期待値も大きく、ハーツクライ×母父Unbridled's Songの代表馬スワーブリチャードのような活躍がPOG期間内での理想形ですかね。
おそらく、POG本ではコントレイルの半弟であるロードクロサイトの2020に指名が集まると思いますが、堅実性も考えれば本馬のほうが個人的には好み。
しれっと指名して応援したくなります。