キャロットのエピファネイア産駒
ディープインパクトのラストクロップが数十頭となっている中、今年のPOG指名で大人気になりそうなのはエピファネイア産駒かと思います。初年度にデアリングタクト、次年度にエフフォーリアと来ていますからね。
通常は3年目産駒は最も繁殖牝馬が集まらないものですが、ノーザンファームのバックアップの元、非常に良い繫殖牝馬が集まっています。
今回はそんなエピファネイア産駒の牝馬をレビュー。レイリオンの2020です。
『レイリオンの2020』(牝馬)
父:エピファネイア
母:レイリオン
母父:ダイワメジャー
厩舎:安田翔伍
生産者:ノーザンファーム
〇POGで気になるポイント
母レイリオンは現役時代には2勝に終わりましたが、その2勝は京都の1,200メートル戦と2,000メートル戦であげたもの。その他にも掲示板に乗ったレース距離も幅があるなど、ダイワメジャー産駒らしからぬ距離に融通が利くタイプでありました。もちろん、全部で26戦を走り抜いたタフさもウリの一つですね。
半妹にJRA年度代表馬リスグラシューを持つ良血馬であったということもあり、6歳からノーザンファームで繁殖入り。初年度からエピファネイア産駒の牝馬を出産。それが本馬になります。まさにキャロットクラブの強さの根幹である「父と母ともにキャロット所属馬」というOur Bloodの配合馬です。
そんなキャロット血統である本馬の血統で面白いと思うのは、サンデーサイレンス系のスピード種牡馬の筆頭である母父ダイワメジャーからHaloやNorthen Dancerといったスピードを取り入れているだけではなく、母の牝系からSadler's Wellsを取り込んでいることですね。道悪や急坂が求められる舞台設定でも通用しそうなタフさを感じるだけではなく、大物感も感じさせます。
POGのポイント稼ぎ時(1月~3月)は馬場が荒れる時期でもあり、スパッと切れるだけでは足りないことも多いものですが、本馬の場合はそんな心配はいらなそうです。
一月下旬の早生まれというのもPOGにとってはプラス材料。預託先の安田翔伍先生は父の安田隆行先生に似て短距離の活躍馬が多く預託される傾向にありますが、本馬はちょっと趣向が違って見えるのも面白いのではないでしょうか。
来春のPOG本などで数多く取り上げられていても全くおかしくない一頭だと思っており、指名するなら上位と決めておかないといけなそうだなあ。