クイズ・日本で三番目に高い山は?
昨日、キングカメハメハが亡くなるという衝撃の訃報が届きました。競馬ニュースを見ていて、「ディープに続いて…」とつぶやいた人は私だけではなかったと思います。日本ダービーとNHKマイルを征し、不運のケガで引退。その後、種牡馬として築いた功績は改めて語る必要もないほどです。
やはり感じ入ってしまうのは日本の近代種牡馬の二大巨頭であったディープインパクトとキングカメハメハがいない時代が訪れたという現実です。血筋を継ぐべく、ディープインパクトであればキズナやワグネリアン、キングカメハメハであればロードカナロアやドゥラメンテが今後激しい争いを繰り広げていくことでしょう。
ただ、今回は改めて注目したいのはその種牡馬争いで来年以降トップに躍り出るであろう馬。ディープインパクトとキングカメハメハの陰にかくれ、3番目に長く甘んじてきたあの馬。いわば、
日本一高い⇒富士山(ディープインパクト)
に隠れた
そう、ハーツクライです。
産駒の特徴
ハーツクライは2017年、2018年と2年連続してサイヤーランキング3位。一口馬主として大物を指名するのであれば、産駒の特徴を考察してみたいとは前々から思っていました。
何だか色々なことが重なって今まで記事に出来ていなかったのですが、未来の出資に向けて産駒の特徴を考えてみたいと思います。
成長力に富む(≒晩成傾向)
POGで指名検討をした頃から「ハーツクライ産駒の魅力は古馬になってからの成長力」と思っていましたが、特に大物においてその傾向は顕著なのは間違いありません。3歳のクラシックシーズンを制したのはワンアンドオンリーとヌーヴォレコルトのみ。代表産駒でもあるジャスタウェイもそうですが、シュヴァルグラン、スワーヴリチャード、リスグラシューと牡・牝問わず、強い勝ち方をする馬は古馬になってからです。
個人的には、ディープインパクトやキングカメハメハと比べて、この「クラシックで表舞台にいない」という点が、日本ダービーを頂点とする日本馬産地のトレンドと合わず、だからこそ三番手に甘んじていたような気もします。
芝・ダート/牡・牝の隔たりが少ない
これは種牡馬辞典のデータファイル見ていて気が付いたのですが、勝率や条件において目立った隔たりが少ない!
特にダートでここまで成績がいいのは印象の外にありました。4歳以上のダート勝率10%は特筆ものです。もし一口馬主として出資していて、芝から転戦してダートで好戦してくれたら小躍りしちゃいますよね。
距離は少なくともマイル以上という条件を得意にしているのはディープインパクトを有馬記念で負かした父らしいですが、「ダートで勝ち上がることが出来る」は一口馬主で出資する時に素晴らしいプラスポイントになります。また、フィリーサイヤーの要素(あるいはその逆、例えばロベルト系牝馬のような要素)がないのも、不安要素が無くなていいですね。
ディープインパクト⇒ハーツクライ変わりがポイント?
これはかなり個人的な印象にもなるのですが、数年前からPOG界隈ではハーツクライが種付け相手として「アメリカ血統のダート馬」や「ムキムキの短距離馬」が良いというのがささやかれていました。ただ、意外とこれを探すと少ない。なぜかというと、まさにそういった血統の繫殖牝馬はディープインパクトのお嫁さんになっていたからです。
早熟性を高めるには、マイラー傾向のスピードを足してあげる必要があると言われていたハーツクライ。これからディープインパクトがいなくなったことで、もしかするとディープインパクトの代わりにキズナなどの孫世代ではなく、ハーツクライが選ばれるようなことになると…面白いことになるかもしれません。
結論:晩成の大物に、腹をくくって出資すべき
最後に結論です。最近は早期デビュー&勝ち上がりが一口馬主のトレンドですが、ことハーツクライに関しては晩成傾向という産駒の傾向を踏まえたうえで出資するのが良いと個人的には思えます。3歳1月から3歳8月までの期間で勝ち上がり、古馬になってから大きいところを狙う大物配合こそ、これからのハーツクライにはふさわしいのでは。
種牡馬としては円熟期。種付け料は上がっていくでしょうし、今年~来年くらいが出資のチャンスとも思います!