- クラブ入会に伴い、一口馬主の回収率やコストパフォーマンスを考える
- そもそも、一口馬主のとっての回収率とコストパフォーマンスとは?
- 残酷な数値
- では、コストパフォーマンスが良い馬とは?
- 募集額が控えめだと、引退が早い?
- 「勝つ馬を見抜く」=真なり?
クラブ入会に伴い、一口馬主の回収率やコストパフォーマンスを考える
超幸運なことにユニオンのアル-リングハートの2018の抽選があたり、入会に向けてユニオンのパンプレットを読み込んだ結果、会費などのランキングコストはロードと大きくは変わらず、システムも特に際立った違いはないことがわかりました。会員サービスも老舗クラブなだけあって一通りそろっている印象。むしろ会員報などは今入会しているロードよりも充実しているかも。
ちゃんと牝馬買戻しの制度があるのもグッドポイントでした。怪我をして走れなかった時のリスクヘッジになりますから。
ただ、入会クラブを増やすということは一口馬主としての回収率やコストパフォーマンスを考えるとあまりよろしくない。
特にユニオンの場合、勝ち上がり率を考えてみると大手クラブと比べると多少見劣りする数字が出ているのは事実で、今回のご縁の後、少なくともアル-リングハートの2018が引退するその日までお付き合いできるかが入会の決め手になるなぁ、とこの二日間唸っていました。
そもそも、一口馬主のとっての回収率とコストパフォーマンスとは?
…そもそも一口馬主の回収率とコストパフォーマンスとはなんなのでしょうか?(←そこから?ですけど…)
一旦、毎月の会費と毎年の保険は考えずに、募集価格が1,000万円から5,000万円までの馬が2歳から6歳まで現役をまっとうした場合で計算をしてみました。
例えば、マイ出資馬であるロードグラディオは一口価格が77,760円(総額3,888万円)だったので、6歳までの維持費を考えると127,600円以上、137,600円未満を稼がないといけないとわかります。
仮に130,000円としてみましょう。
ということは、ロードグラディオは500口であるわけなので、ロードグラディオが生涯の獲得賞金において
130,000円×500口=総額65,000,000円
を稼げば、ロードグラディオの収支はトントンになり、回収率もコストパフォーマンスもちょうど100になる。
JRAの賞金表でみてみると、
といった具合。
ふむむ。オープンクラスを勝っても少し足らない。まじか。相当にハードルが高い。
ただ、現役を6歳まで続けることを考えれば、多少足踏みしながらも順調に使えているということなので、それまでの着賞金もあるはず。
甘めの皮算用をすると、1,600万下を勝てれば、おそらくOKくらいってことですね!
…というわけではありません。残念ながら。
残酷な数値
なぜなら、ロードグラディオが稼いだ獲得賞金のすべてが出資者に還元されるわけではないからです。その割合は先日のこぶし賞で入金された金額からもわかりますが、約65%くらいかと思います。
ということは、獲得賞金に65%をかけた値の額を稼いでもらう必要があります。
どのくらいなのかをおおよその目安を勘案したのが下の表。
つまり、ざっとロードグラディオが生涯稼ぐべき賞金額は1億円となります。
うわー、これは厳しい。生涯賞金1億越えがサラブレットの中で相当なエリートであることは感覚でもわかります。
主に予算を考える時、主に考えるべきは一口の価格だと思って出資馬の検討をしていましたが、その馬が稼ぎ出す賞金額で考えてはいませんでした。もしかすると、一口価格が7万~8万でも手を出すときは考えるべきだったのか。
では、コストパフォーマンスが良い馬とは?
では、募集価格が安い馬にひたすら出資をしていれば回収率が上がっていくことを想像しますが、実はそうとも言えないみたいです。
一口馬主データベースという一口馬主をやっている方はまず使っているデータベースサイトがあるのですが、歴代クラブ馬で「募集額1,000万円まで」で獲得賞金50傑に入っている馬はローレルゲレイロ1頭のみです。ちなみに、クラブ馬として歴代1位の獲得賞金を得た女傑ジェンティルドンナの募集価格は3,400万円です。
また、一口馬主データベースに掲載されている18の一口クラブの平均募集価格で最低額の友駿HCでさえ、平均募集価格が1,000万円を超えています。
つまり、1,000万以下の馬がそもそもとして数が少なく、さらにそこから走る馬を選ぶのはほとんど雲をつかむような話だということなんですね。
募集額が控えめだと、引退が早い?
それと、これはしっかりとしたデータがあるものではなく、感覚の話になってしまいますが、募集額が抑えめのクラブ馬の場合、結果が出ない場合早めに引退しているケースが多い気がします。哀しいかな、馬の金額はそのままその馬に対する期待値・将来性・結果に直結しているからなんだろうな、と思ったり。
考えれば考えると深い…(笑)
2019年夏からJRAの降級制度が無くなり、着賞金を稼ぎつつ、降級後のクラスで再び勝つというパターンが出来なくなる近未来。
「勝つ馬を見抜く」=真なり?
今までよりも一層、「勝つ馬を見抜く」ことが一口馬主でも求められることになります。募集額によってその馬に求められる成果が違うというのがわかっただけでも、今回は得るものがありました。
それに会費や出資の維持費はそもそも一口馬主を楽しむための費用と割り切って考えるのも一つの考え方だと思います。競馬という趣味は使ったお金が時に返ってくるから勘違いしてしまいますが、普通趣味でお金を使ったら返ってきませんから。
仮に出資金だけの回収を目標にすれば、現時点で
ロードグラディオ:49パーセント
ロードアクア:48パーセント
という回収率になっています。
仮にこのまま一回も勝つことなく、六歳まで現役を続けてくれた場合、一頭辺り57,600円、4年間トータルで115,200円の赤字になるわけですが、それが何だというのでしょう。
一口馬主を始める前は単年でそのくらいは馬券で負けていました(笑)
道を楽しむと書いて道楽。まったく、良い道楽を見つけたものです。