POG的には指名しづらいが…
ゴールドアリュール、スウェプトオーヴァーボード、と2018年産駒がラストクロップになる種牡馬を調べていて、トップ30位くらい圏内に毎年入ってくるベテラン種牡馬が2018年に亡くなっていることに気が付きました。
それは、サウスヴィグラス。2018年の種付けシーズンが本格化する前に亡くなっているため、2018年度の産駒が実質的にはきっと最後になるでしょう。
地方競馬で圧倒的な実績を残していることから、地方競馬のポイントを換算しないルールのPOGでは中々指名しづらい種牡馬ではあるのですが、中央でデビューしそうなプロフィールで気になる馬を探してみました。せっかくなのでご紹介してみたいと思います。『エトレーヌの2018』です。
『エトレーヌの2018』(牡馬)
馬名:サノノバーディ
父:サウスヴィグラス
母:エトレーヌの2018
母父:ブライアンズタイム
厩舎:尾形和幸
生産者:日高町 豊洋牧場
〇気になるポイント
2019年もリーディングサイヤーランキングで17位に入ったサウスヴィグラス。地方でリーディングサイヤーに輝いているように、産駒の適性はハッキリとダートに偏っています。いや、偏っているというか、180度張り付いているくらいです。
最後に産駒が芝で勝利をあげたのは2015年。過去2017年~2019年の3年間に至っては、一度も複勝圏内に入ってきていません。芝よりもダートで勝てるからこそ、出走数もどんどん減っているのもあるのでしょうが、ここまで顕著なのもすごいですね。しっかりとダートで成果を出しているのはもっとすごい。
ダートの中でもサウスヴィグラス自身のベストパフォーマンスがJBCスプリントであるようにダート短距離戦では良いパフォーマンスを見せる産駒が多いです。
というわけで、下手に芝に浮気せず、ダート路線を歩む馬を狙い目として考え、特に相性が母父ブライアンズタイムである『エトレーヌの2018』に注目しました。
父サウスヴィグラスと母父ブライアンズタイムは代表産駒のヒガシウィルウィンやトーホウドルチェが出ているなど牡牝を問わずにニックスの関係にあります。母父ブライアンズタイムは芝・ダート兼用で、優秀な短距離馬を残すRoberto系では珍しいタイプ種牡馬でしたが、その辺りのスピード性能とダート特性がサウスヴィグラスとかみ合うのかもしれません。
母エトレーヌは未勝利で引退していますが、繫殖にあがってからはシゲルスダチ(3勝)やサノイチ(5勝)を産むなど、優秀なお母さんになっています。ちなみに、サノイチは本馬の全兄ですね。オーナーも生産者も同じです。
距離の融通まで欲張ってしまうのは難しいかもしれませんが、サウスヴィグラス産駒の最適距離は1,400メートルと言われているので、もう200メートルくらいまで延びて1,600まで通用するようになってくれれば、2歳のPOGダート戦線でも幅が広がります。
POG的にはもう最後の最後で指名し、
新馬⇒プラタナス賞or1勝クラスで2着以内を連発⇒ヒアシンスステークス
的な成功を収めてくれたら笑いが止まりませんね。